SE(システムエンジニア)の職務経歴書で強調すべき開発環境やプロジェクト成果

本記事では、システムエンジニア(SE)の転職を成功に導くために、職務経歴書に盛り込むべき重要なポイントを詳しく解説します。さらに、弊社が提供する実践的な職務経歴書の雛形もご紹介! 効果的なアピール方法を押さえ、理想のキャリアを実現しましょう。

SEの職務経歴書に求められる基本構成

使用言語・環境・役割を明確化

SEの職務経歴書では、使用言語・開発環境・役割を明確化することが重要です。

・ スキルセットを具体的に伝えられる

・具体的な業務内容と成果を伝えやすくなる

・プロジェクトにおける貢献度をアピールできる

・適切なポジションへのマッチングがしやすくなる

といった理由が挙げられます。

企業の採用担当者やエンジニアリングマネージャーは、候補者が求める技術スタックとマッチするかを判断するために職務経歴書を参照します。

(例)

使用言語・フレームワーク(例:Java, Python, Spring Boot, React)

開発環境・ツール(例:AWS, Docker, Git, Kubernetes)

データベース(例:MySQL, PostgreSQL, MongoDB)

「どの技術を使って、どのような役割を担ったか」 を明示すると、あなたの経験がより伝わりやすくなります。

(NG例)

Webアプリの開発を担当

(良い例)

Java(Spring Boot)を用いたWebアプリケーションのバックエンド開発を担当し、AWS環境でのデプロイを実施

使用言語などの技術面だけでなく、自分の役割(リーダー・開発メンバー・設計担当など) も示すと、より評価されやすくなります。

たとえば、以下のように書くと、役割が明確になります。

(良い例)

役割: サブリーダー(5名チーム)

業務内容: 要件定義、設計、開発(Java, Spring Boot)、コードレビュー、メンバーの技術指導

成果: 既存システムの処理速度を30%向上、開発効率を改善

このように書くことで、単なるプログラミングスキルではなく、マネジメント力や問題解決力も評価 されます。

使用した技術、開発環境、担当した役割を明確に記載することで、自身の経験に適したポジションで選考を進めてもらいやすくなります。

プロジェクト規模と成果の定量化

職務経歴書において、プロジェクトの規模を定量的に記載すること は、成果の説得力が増すだけでなく、経験やスキルを正確に評価するうえで非常に重要です。

1. 業務の影響範囲や責任の大きさを明確に伝えられる

プロジェクトの規模が分かると、どれほどの影響力を持つ業務を担当していたか が伝わりやすくなります。

(NG例):「ECサイトの開発に携わった」

(良い例):「月間100万PVのECサイト開発を担当し、負荷分散の最適化を実施」

2. 適切なポジションへのマッチングがしやすくなる

企業は、候補者の経験が自社のプロジェクトに適しているかを判断します。

(例)

「エンジニア10名の開発チームに所属し、バックエンド開発を担当」

「サーバー500台規模のインフラ設計・運用を経験」

このような情報があると、企業が求める規模感と候補者の経験を照らし合わせやすくなり、適切なポジションで選考を進めてもらいやすくなります。

3. チーム規模や役割を伝えることで、リーダーシップや協調性をアピールできる

プロジェクトの人数や自身の役割を示すことで、チームでの動き方やリーダーシップの有無 を伝えられます。

(例)

「開発メンバー5名のチームで、サブリーダーとして進捗管理とコードレビューを担当」

「50名規模のプロジェクトにおいて、バックエンドの設計と要件定義を担当」

このように記載すると、マネジメント経験やチーム内での貢献度が伝わり、評価につながりやすくなります。

4. 成果を定量的に示すことで説得力を高める

プロジェクトの規模とともに、どれほどの成果を上げたか を数値で示すと、より説得力が増します。

 (例)

「システムの最適化を実施し、処理速度を30%向上」

「新機能の開発をリードし、売上が前年比20%増加」

こうした数値を用いることで、企業側はあなたの貢献度を具体的にイメージしやすくなります。

上記のような理由から、書類選考通過率を高めるためには定量的な記述が必要不可欠です。

担当フェーズ(要件定義、基本設計、詳細設計など)の明示

「経験のレベルを正確に伝えられる」「企業の求めるポジションとのマッチングをスムーズにできる」といった理由から、担当フェーズに関してはできるだけ分かりやすく記載するべきです。

上流工程(要件定義・設計)と下流工程(開発・テスト・運用) で求められるスキルが異なるため、担当フェーズを明示することで企業側は候補者のスキルを評価しやすくなります。

また、企業ごとに求めるSEのレベルは異なります。

・上流工程(要件定義・設計)経験者を求める企業

・開発メインのSEを求める企業

・運用保守・改善業務を担当できる人材を探している企業

など様々なポジションでSEの募集が行われています。

どの工程を経験しているか明確にすることで、企業が求めるポジションとマッチしやすくなり、書類選考通過となる確率が上がるといえます。

キャリアアップを意識したアピールポイント

マネジメント経験(チームリーダー、PM補佐など)

プロジェクトのリーダーやサブリーダーとしての経験がある場合、それを明確に記載することで、単なる開発担当ではなくチームを率いる立場としてのスキルがあることをアピールできます。

特に、大型案件の進捗管理などを行っている場合、企業側は「この人はマネジメントができる」と判断され評価されやすくなります。

また、マネジメント経験を記載することで、リーダーシップやコミュニケーション能力を示す材料にもなります。プロジェクトを進めるうえでは、技術的な問題を解決するだけでなく、メンバー間の調整やクライアントとの折衝など、コミュニケーションが重要になる場面も多く、単に技術力が優れている人材ではなく、チームをまとめて成果を出せる人材を求めることが多いため、マネジメント経験は大きな強みになります。

新技術・最新フレームワークへの対応力

最新のITトレンドを把握していることは、エンジニアやSEにとって不可欠です。技術の変化に対応できるかどうかが、エンジニアとしての市場価値に大きく影響する要素です。

AI・機械学習、ノーコード・ローコード開発といった技術の進化も、企業のシステム開発や業務改善に大きな影響を与えており、日頃から情報収集に力を入れていることを示すことが出来れば、高く評価されるといえます。

H3:コミュニケーション力や折衝力

転職市場では、技術力だけでなくコミュニケーション能力や折衝力を兼ね備えたSEが求められています。

特に、上流工程ではベンダー・社内メンバーなど多くの関係者との調整が必要となり、折衝力がなければプロジェクトを円滑に進めることは難しくなります。また、社内の開発チームとの連携やマネジメントを行う上でも、相手の意図を理解し、論理的に伝える力が重要です。こうしたスキルがあるSEは企業から高く評価され、より上位のポジションや高待遇の案件を獲得しやすくなります。職務経歴書では、技術面にフォーカスしすぎるのではなく、チームとしてプロジェクトを行った経験を中心に書くと良いでしょう。

SEからのキャリアチェンジ事例

ITコンサルへ(顧客折衝や提案力の活用)

SEのスキルや経験はITコンサルタントと非常に親和性が高く、両者の境界があいまいになりつつある現状では、ITコンサルタントへのキャリアチェンジが比較的しやすいと言えます。実際に、より上流の案件に関わりたいと考えるSE出身者も増えており、クライアントへの提案や戦略策定に携わるITコンサルタントへの転向を目指すケースも多くなっています。

PM/PMOへのキャリアステップ

SEとしてマネジメント経験がある方であれば、事業会社のDX推進部などでPM/PMOを目指すキャリアも人気となっています。

弊社では、コンサル案件に加え、大手事業会社の案件も豊富に取り揃えており、こちらもご紹介が可能です。

エージェント活用で磨く職務経歴書

具体的な数字・成果指標の取り入れ方

弊社では、初回面談にご参加いただいた方には履歴書・職務経歴書の雛形を共有させていただいております。

案件の規模感(ステークホルダーの人数、予算など)や期間、成果に関しては定量的に記載できるように面談を通じてアドバイスさせていただきます。

面接でのアピールポイントとの一貫性

職務経歴書は単なる書類ではなく、自分の経験や強みを企業に伝えるための重要なツールです。

面接では職務経歴書をもとに質問が進められるため、職務経歴書と面接での話にズレがあると、説得力を欠き、自分の魅力を十分に伝えられなくなる恐れがあります。

そのため、ここに記載する内容が面接でのアピールポイントと一致している必要があります。

まとめ

SEとしての実績をビジネスインパクトに変換する

職務経歴書では、SEとしての技術力をアピールするだけでなく、「UX改善を主導し、ユーザーの離脱率を15%低減」「新機能の開発をリードし、売上が前年比20%増加」などビジネス面でのインパクトを定量的に伝えることが最重要です。

客観的視点で書類をアップデートし続ける重要性

職務経歴書は自分の経験やスキルを正確に伝える重要な書類ですが、一人で書くとどうしても独りよがりになりやすいです。そのため、エージェントを活用して第三者の視点からアドバイスを受けることが重要です。エージェントは業界のトレンドや企業が求めるポイントを理解しており、客観的な視点で添削してくれます。これにより、自分の強みを効果的にアピールし、より魅力的な職務経歴書に仕上げることができます。