情シス経験を武器に転職成功!エージェントが語る職務経歴書改善のコツ

情シスの職務経歴書でアピールするポイント

求人に応募する際は、履歴書と一緒に職務経歴書の提出が必要です。たとえ応募先の仕事に活かせる経験やスキルがあっても、職務経歴書でうまく伝えられなければ、面接に進むことはできません。そこで、職務経歴書で強みを伝えるための書き方のポイントについて紹介します。

プロジェクト規模と役割を定量的に示す

職務経歴書において、プロジェクトの規模や自身の役割を具体的な数値で示すことが重要です。例えば、管理したサーバーの台数、対応したユーザー数、導入したシステムの予算規模などを明記することで、業務のインパクトを伝えやすくなります。

また、単なる作業実績ではなく、担当した業務が企業全体にどのような影響を及ぼしたのかを示すことで、転職市場における評価を高めることができます。特に、情シスは社内のITインフラやシステムの運用・管理を担うため、単なる管理業務ではなく、どのような改善を行ったかも併せて記載すると効果的です。

  1. マネジメント経験
    マネジメント経験がある場合、プロジェクト規模がわかるように記載しましょう。
    特に「プロジェクトマネジメント」については、基本的に「自社のメンバー数」を記載します。ただし、自社の情報システム部門の規模が小さい場合は、外注も含めたマネジメント対象人数を記載しても問題ありません。また、「プロジェクトマネジメント」という言葉だけで終わらせず、「進捗管理」「品質管理」「コスト管理」など、具体的に担当した役割も記載しましょう。
    社内SEの場合、プロジェクトの「予算」は社外秘のため職務経歴書に記載できないことが多いですが、人数に加えて「期間」も記載することで、プロジェクトの規模感を伝えやすくなります。
  1. 「企画」の経験は、「課題分析の手法」と「成果」も明記
    システム開発プロジェクトの前段階として、社内データのとりまとめや分析、それをもとにしたシステム企画・戦略策定の経験があると、プラス評価につながります。転職先で企画や戦略立案に携わりたい場合は、少しでも関わった経験があれば記載しましょう。特に、「現状の課題をこう分析し、このような企画を立案した」だけでなく、「どのように課題を分析したのか」が重要視されます。例えば、「SQLを用いて社内の○○データを分析」といった具体的な方法を記載すると、より伝わりやすくなります。

運用・保守だけでなく改善提案力を強調

情報システム部門の業務は、単なる運用・保守に留まらず、改善提案を行うことが求められます。職務経歴書では、既存のシステムや業務プロセスの課題をどのように特定し、どのような改善を提案・実行したのかを明記することが重要です。例えば、サーバー運用の自動化、クラウド移行の提案、セキュリティ強化策の導入など、具体的なアクションを示すことで、主体的な業務遂行能力をアピールできます。改善提案が業務効率やコスト削減に寄与した場合は、その成果を定量的に示すことが望ましいです。

  1. 具体的な改善提案の事例
    例えば、サーバー運用の自動化、クラウド移行の提案、セキュリティ強化策の導入など、具体的なアクションを示すことで、主体的な業務遂行能力をアピールできます。特に、業務効率やコスト削減に寄与した改善策については、定量的な成果を示すことが望ましいです。
  2. 改善提案の成果を数値で示す
    改善提案が企業に与えた影響を数値で示すことで、より説得力のある職務経歴書になります。例えば、「クラウド移行により年間500万円のコスト削減を実現」「RPA導入により定型業務の工数を30%削減」など、具体的な実績を示すことで、企業にとっての貢献度が明確になります。

情シスならではの業務内容の整理

インフラ管理(サーバー、ネットワーク、クラウドなど)

情報システム部門における「インフラ管理」は、企業のIT基盤を支える重要な業務です。サーバー、ネットワーク、クラウド環境の適切な運用・保守を行うことで、業務の安定性や生産性向上につながります。

  1. サーバー管理の役割
    サーバーは、社内システムやWebサービスを稼働させる基盤です。定期的なメンテナンスやセキュリティ対策を行い、障害時の迅速な対応が求められます。
  2. ネットワーク管理の重要性
    ネットワークは、社内外の情報のやり取りを支える要素です。通信の安定性や速度を確保するため、適切なルーティングやトラフィック管理が必要です。
  3. クラウド活用と最適化
    近年、クラウドサービスの活用が進んでおり、コスト削減やスケーラビリティの向上が期待できます。適切なクラウド戦略を立て、オンプレミスとのハイブリッド運用を検討することが重要です。

システム導入・ベンダーコントロール

企業のDX推進において、システム導入とベンダーコントロールは重要な役割を果たします。適切な管理を行うことで、コスト削減や業務効率の向上が期待できます。

  1. システム導入の成功ポイント
    システム導入では、現場の課題を正確に把握し、最適なソリューションを選定することが重要です。導入目的を明確にし、関係者と共有することで、スムーズな運用につながります。さらに、費用対効果を意識したROI(投資対効果)の算出も欠かせません。
  2. ベンダーコントロールの重要性
    システム開発や導入には外部ベンダーとの連携が不可欠です。適切な管理を行わないと、納期遅延やコスト超過のリスクが高まります。契約段階でスコープを明確にし、定期的な進捗確認を行うことで、トラブルを未然に防ぎましょう。

ヘルプデスク・ユーザーサポート

ヘルプデスク・ユーザーサポートは、社内外のITに関する問い合わせ対応を担当する仕事です。システムのトラブル対応、アカウント管理、ソフトウェアの操作説明などを行い、スムーズな業務運営を支えます。

  1. ITトラブル対応
    パソコンやソフトウェア、ネットワークの不具合など、IT関連のトラブルに対応します。問題の原因を特定し、迅速に解決へ導くことが求められます。
  2. アカウント・システム管理
    社員のアカウント発行・削除、アクセス権限の管理、パスワードリセットなど、システムの利用環境を整える業務も含まれます。
  1. 操作方法の案内・教育
    業務システムや社内ツールの使い方を説明し、必要に応じて研修を実施することもあります。ユーザーがITを効果的に活用できるよう支援するのが目的です。
  2. IT資産管理
    PCやソフトウェアのライセンス、周辺機器などのIT資産を管理し、必要な機器の導入や更新を行います。

転職で活かせる情シスの強み

社内目線での課題解決能力

情報システム部門(情シス)への転職を目指すなら、「社内目線での課題解決能力」が大きな強みになります。企業のIT環境は日々進化しており、社員が直面する問題も多様化しています。そのため、技術力だけでなく、現場のニーズを正確に把握し、最適なソリューションを提供できる力が求められます。

  • 社員の困りごとをキャッチする力
    社内システムのトラブルや業務の非効率を改善するには、社員の声に耳を傾け、現場の課題を的確に把握することが重要です。アンケートの実施やヒアリングを通じて、具体的な問題点を洗い出しましょう。
  • コストと効率のバランスを考えた提案
    課題解決には、新しいツールの導入や業務フローの見直しが必要ですが、コストや導入の手間も考慮しなければなりません。限られた予算内で最大の効果を出せる提案ができると、企業にとって大きな価値となります。

情シスへの転職を成功させるためには、「社内の課題を見つけ、適切な解決策を提示できる力」をアピールしましょう。

現場への理解と折衝力

情報システム部門(情シス)で求められるスキルの一つが「現場への理解と折衝力」です。ITシステムは現場の業務を支えるために存在するため、現場の課題や要望を正しく把握し、最適なソリューションを提案できる能力が不可欠です。

  • 現場の業務を理解し、最適なシステムを提案
    情シスは単なるシステム管理者ではなく、現場の業務効率化を支援する役割を担います。業務フローを深く理解し、どのようなシステムが業務改善につながるのかを考えることで、実用的なIT戦略を立案できます。
  • 関係者と円滑に交渉し、プロジェクトを推進
    システム導入や変更の際には、現場社員や経営陣、外部ベンダーとの調整が必要です。相手の立場を理解しながら折衝し、合意形成を進める能力があれば、プロジェクトをスムーズに進めることができます。

DX推進における現場と経営層の橋渡し

DX(デジタルトランスフォーメーション)を成功させるには、現場の課題と経営層のビジョンをつなぐことが重要です。社内SEは、この橋渡し役として大きな強みを発揮できます。

  • 現場の課題を的確に把握
    現場の業務プロセスを理解し、どの部分でDXが貢献できるかを見極めることが求められます。例えば、紙ベースの業務をデジタル化することで、作業時間を○%削減した実績など、具体的な成果を示せると転職でのアピール材料になります。
  • 経営層へDXの価値を提案
    DX推進には経営層の意思決定が欠かせません。業務効率化やコスト削減など、経営視点でのメリットを伝え、プロジェクトを前進させるスキルも重要です。

情シスの経験を活かし、社内SEとして、DX推進の架け橋として活躍できる人材は、多くの企業で求められています。

職務経歴書のブラッシュアップ方法

エージェントによる第三者視点の確認

転職活動において、職務経歴書は企業に自身の経験やスキルを伝える重要な書類です。しかし、自分では気づきにくい改善点があるため、転職エージェントの第三者視点を活用することが有効です。

  1. エージェントの客観的なフィードバックを活用
    エージェントは企業の採用担当者が求めるポイントを熟知しており、書類のどこを強調すべきかを的確に指摘できます。特に社内SEへの転職では、システム導入による業務効率化やコスト削減など、定量的な成果を盛り込むことが重要です。
  2. 読みやすさ・キーワードの最適化
    エージェントのアドバイスを受けることで、専門用語の適切な使用や、企業の採用基準に合わせた表現に調整できます。また、「社内SE」「業務効率化」「システム運用」などの検索されやすいキーワードを盛り込むことで、採用担当者の目に留まりやすい職務経歴書に仕上げられます。

実績の書き方と成果のインパクト強化

転職活動において、職務経歴書は自分をアピールする重要なツールです。特に社内SEに転職を希望する方にとって、実績の書き方と成果のインパクトを強化することがカギとなります。

  • 実績を具体的に示す
    まず、具体的な数字やデータを用いて実績を示しましょう。例えば、「システムの導入によって業務効率を30%向上させた」というように、定量的な結果を記載することで、採用担当者に強い印象を与えます。また、プロジェクトの規模や関与した人数も明示することで、実績の大きさを伝えることができます。
  • 成果を強調する
    次に、自分がどのような役割を果たし、どのような成果を上げたのかを強調しましょう。具体的な役割や課題解決のプロセスを説明することで、問題解決能力やチームでの協力姿勢が伝わります。例えば、「システムのトラブルシューティングを行い、98%の稼働率を維持した」と記載することで、自身の貢献を明確にアピールできます。

このように、実績の具体化と成果の強調を行うことで、職務経歴書のインパクトを高めることが可能です。ぜひ、転職を成功させるために、実践してみましょう。

まとめ

情シス経験は多様なキャリアへ展開可能

転職においては、ご自身の業界知識や職務経験を生かすことが基本中の基本です。さらに、業界知識と職務経験のどちらの方が自分にとって強みであるかを把握し、業界知識の方に強みがあれば、同じ業界で、職務経験の方に強みがあるのであれば、同じ職種へ転職することがおすすめです。

情報システム部での経験は、社内SEとしてのキャリアに非常に役立ちます。情シスで培った技術的スキルや業務知識は、様々な職種に応用できるため、多種多様なキャリアを選ぶことが可能です。

  1. 技術的スキルの活用
    情報システム部での業務では、システム開発や運用管理に関する技術的スキルを磨くことが出来ます。これらのスキルは、社内SEとしてシステムの最適化やトラブルシューティングを行う際に非常に重要です。また、データ分析やIT戦略の立案にも役立ちます。
  2. 業務理解
    情シス経験を通じて、企業の業務プロセスやニーズを深く理解することができます。これは社内SEとしての役割において、業務部門との円滑なコミュニケーションを取るために、必要不可欠です。自社のビジネスモデルを理解することで、より効果的なITソリューションを提供できるようになります。
  3. 幅広いキャリアチャンス
    情シスでの経験を持つ人材は、社内SEに限らず、プロジェクトマネージャーやITコンサルタント、さらには経営層へのステップアップも可能です。多様なキャリアパスを選ぶことで、将来的なキャリアを広げることが出来ます。

このように情報システム部での経験は多様なキャリアを経験でき、社内SEとしての未来に向けた大きなアドバンテージとなるでしょう。